貴金属がお金に見えた
借金が膨れ上がって、もう家族のお金も尽きた頃。
それでもインカジをやめられへんかった俺は
家の中を貴金属に目がついた
結婚指輪、ネックレス、時計、車。
ほんまは大事な思い出やのに、俺には「金になるもの」にしか見えへんくなってた。
俺はもう完全に気が狂ってたと思う。
「罪悪感」より「取り返したい」
もちろん心の中では
こんなん人として終わってるやろって分かってた
でも、それ以上に頭ん中を支配してたのは
取り返さなあかんって気持ち。
負けた分を取り返すにはお金がいる。
お金のために、家族の思い出を売ることすら
迷わん自分がおった。
何が正解かもぉわからない
何個か持ち出して質屋の前まで行った。
でも、扉の前で足が止まる。
「このドア開けたら、もうほんまに終わる」って分かってたから。
結局中には入れへんかった。
でも、俺の中の黒い衝動は消えんまま。
あの日の俺に言いたい
今思うとあの日の俺に言いたい。
「取り返すんじゃない、立ち止まれ」って。
でも、当時は耳に入らへんかったと思う
ギャンブルで人はここまで狂うんやって思い知った。
🕊 脱ギャン父ちゃん|禁ギャン41日目
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